2020年8月27日木曜日

Lesson 22. サイモス理論 ~心・ゆらぎ~ 後編

  ゆらぎ(後編)

細胞の原子核の中の素粒子は、実に自由奔放な生命体です。
例えば「あなたはこんな性格ですね」と決めつけられると「いいえ、わたしの性格はそんな言葉では言い表せませんよ」と言ってサラリと身を交わしてしまいます。
生命体は、決めつけられて枠にはめられる事を拒否するのです。

それは私達の心も同じです。
心は、私自身でありながらもうひとつ別の独立した意識を持っています。
私達は、自分の心を客観的に見るくせがあります。

「心が痛む」という想いを持っているこ とは、心を独立したものとして捕らえている証拠です。
物の時代から心の時代だといわれています。
それは、表面観の時代から内面性の時代という捕らえ方ができるでしょう。
内面性とは、体内を構成する 60 兆個の細胞に現されるように内面にある動物性への着目です。

細胞の極小の世界にも、大宇宙の律動と同様の営みがあるということへの関心の高まりこそ心の時代の真の意味です。
それは免疫という、私達が体内に抱え持っている第三の機能にも言及することができます。
免疫とは異物に対する抵抗を示す特性をもっています。
細胞の記憶にない新奇性を持つ物質を拒否しようとする生体反応です。
だから、免疫力のことを西洋の人々は軍隊と考えました。
都市に侵入する蛮族を食い止める防衛軍のように形容したのです。悪性菌の伝染による大量死亡の歴史を数多く持つ西洋社会は、最終的に抗生物質という菌の天敵を開発しました。
皮肉なことに、抗生物質の完成が、逆に悪性菌をこの
地球に増加させる結果になったのです。

免疫力という危険な能力と機能を体内に持っていることを私達は、もっとよく知る必要があります。
なぜなら、免疫力が災いしてひきおこされる病こそ、現代病とよばれるものだからです。
花粉症という現代病は、免疫力の誤作動です。
生体には決して悪くない花粉を吸い込んだ時に体内の免疫力が、悪性と判断して出動し戦闘し、体内を戦場化することによって、数々の不快な症状を引き起こすのです。

花粉の場合は、判りやすいのですが、様々な微生物までも誤解の対象になっていることがあります。
因不明の炎症や体調不良が、この免疫の誤解である自己免疫症から生まれていることが多いのです。

ず生体という私自身があり、次に意識や心という客観存在があり、それに対して免疫力は第三の自己だといえるでしょう。
心が閑息すると病気になるというのも細胞そのものが意識の作用によって敏感に反応するからです。

まして、免疫力は心の安定と密接な関係もあるのです

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