2021年8月26日木曜日

Lesson 66. 環境ホルモンの恐怖

 

氣具、それは人体の営みに添う物質内の原資のゆらぎをもったもののことです。環境ホルモンが問題になっています。シーア・コルボーン、ダイアン・ダマノスキ、ジョン・ピーターソン、マイヤーズの3人が25年以上にもわたって研究し続けてきたあるテーマのリポートがきっかけとなってこの問題は世界中を巻き込んでいます。そのリポートの名は「人体に及ぼす合成化学物質の有害な影響」といいます。1970年初頭作家の有吉佐和子が書いた「複合汚染」はこの3人のアメリカ人の研究開始時期と時を同じくしています。ダイオキシンがツチクジラ、サラワクイルカ、スナメリなどの海洋哺乳類にまで影響を及ぼし、更にキャビアやチーズなどのごく身近な食品をはじめ、幼児の脂肪組織や母乳南極のペンギンや、北極の北極熊の脂肪組織にもすでに悪影響をおよぼしています。また、カルカッタで降った雨にすら混入しているPCB類(ポリ塩化ビフェニル類)は、すでに生態系内にはりめぐらされた「食物連鎖」を介して地球全域に蔓延しているのです。もっと恐ろしいのは、化学物質の生体濃縮の問題です。この結果、精子数の減少、不妊症、生殖器異常、乳ガンや前立腺ガンなどのホルモンに誘発されたガン、多動症や注意散漫といった子供に見られる神経障害、等々、数えきれない程の異常現象が日々、ネズミ算式増え続けているのです。コンビニで売っているミネラルウォーターのポリエチレンボトルや乳児の哺乳瓶の合成化物質でできた授乳口、カップラーメンの器、プラスチック性の食品容器などからじわじわと日々、毒物がにじみ出していてそれらが体内に入り込んでいるというのです。ということは私達はコンビニエンスストアではもうものを買う気すらおこらないようになるのでしょうか。それでなくとも私達は、年間一人平均4kgの防臭剤を取り込んでしまっているのですから。今まで、日本の国も安全基準を設けているのだから人体への影響はないと信じ切っていた様々な人工合成物質のすべてが毒性をもっていると急に言われても一般の生活者にはどうする術もありません。

2021年8月19日木曜日

Lesson 65. 太陽と脳

 太陽は1日に約一度移動し、ひとつの星座に約30日~31日滞在し、一年で12星座を回ります。人それぞれに生年月日を星座で現す習慣は世界中にあります。それらが西洋占術として体系化された背景には古代人がいかに天の星をよく観察し、星の位置と天候、生体のコンディション、天変地異の活動などと関連づけてデータ化し、永々と子孫に伝承し、生活術として又、法則として構造化していった様子が伺えます。古代、エジプトの神殿はことごとく天体観測所としての機能を果たしていたようです。古代エジプトの都市、ルクソールの外れ、聖なるナイル川の東岸、北緯26度の場所にはカルナックのアメン・ラー神殿があります。その広大な中央ホールは、真東から26度南、真西から26度北の方向に1㎞ほどまっすぐに伸びる軸線となっています。この途方もない建築の傑作は、紀元前紀元前2000年頃に多くのファラオによって建てられました。1995年12月の冬至の頃、この軸線の西端に立ち、東を向いて何日か夜明けを見ていた学者がいます。日の出の位置が毎日じりじりと軸線に近づいてきたのです。冬至の3週間前には、太陽は地平線から約15度ほど上らないと12月21日には、軸線の先方の低空に太陽が見え、軸線は実際の日の出の地点に接近していたのです。

神殿の軸線の方角はわざと至点といって、冬至に日が昇る南東と夏至に日が沈む北西に合わされており、エジプト人達は何千年も前に夏至や冬至を知っていたのでしょう。おそらく、彼等は太陽の毎年の進路も熟知していたのでしょう。

古代ヘリオポリス  HERIOPOLIS は現在、カイロの東側、マッタリヤの郊外に埋もれています。ヘリオスが現在のヘリウムの語源です。これは太陽を現します。ヘリオポリスは太陽の神殿年です。エジプトのどの年よりも古いといわれるこの神殿都市は太陽エネルギーを利用し、生体内に原始転換をおこさせ、崇高な智が脳内に閃くことを意図していました。又、死者の再生をも構想していたのかもしれません。又、ヘリオポリスのPOLISという言葉が古代ギリシャのPOLIS 都市という言葉になり英語のPOLISH 又、POLICY という言葉になっています。

POLISは磨く POLISYは信念です。

ヘリオポリスこそ太陽のエネルギーによって人間の頭脳を磨き信念を生む装置だったのでしょう。21世紀の都市計画に、この崇高な哲学と科学を持ち込めないでしょうか。原子力ではなく、太陽エネルギーを用いた脳業都市を生み出す為に。



2021年8月12日木曜日

Lesson 64. 愛しの隠れ家

エナジーの循環母体としての家

電気製品からでる、様々な電磁波が人体に悪影響があるということは、多くの人々が知り始めています。それをできる限り止めたり、少なくしたりという工夫を、商品化している会社も多くなりました。電磁波は、波なので、止めるには限界があります。まして電子レンジや携帯電話のマイクロ波は、障害物を抜けて直線的に突き進むので、止めようがありません。電磁波といえば、遠赤外線もそうです。これは人体には、好影響を与えます。放射能、放射線も電磁波の一種です。これは大量に浴びると、細胞が破壊されてしまいます。電磁波は、人体からも、地球からも、太陽からも、でているわけですから、止めようとか、少なくしようとかという発想ではなんの解決にもなりません。電磁波は波そのものです。その波が、ギザギザで鋭くとがっているものが、悪性電磁波です。それらが、生体のゆるやかな波を、阻害して狂わせてしまうのです。では、そのギザギザを丸みを帯びたゆるやかで美しいものに変えられたらどうなるでしょう。逆に生体の細胞を活性化するものになるのではないか、この発想を持って電磁波の良性化を研究している人々もいます。この技術が具体化されれば、コンピューターの前にいるだけで電気カーペットの上に座るだけで、心身は活性化するということになります。畑から、空輪される果物や運送される野菜も移動時に受ける電磁場が逆に鮮度を高めるものになるのです。これらが家に運ばれても同様のことが起こります。まさしくエナジーの循環する空間が生まれるのです。高圧線付近に住む人々に、病気が多いといわれています。車の事故も多いといいます。電磁波の作用なのかもしれません。電気を遠くまで運ぼうとする為に、かかるコストは膨大です。環境や美観を崩します。本来電気は、1件の家にひとつの発電装置から生み出すのが理想です。さらに、それが良性電磁波を発するものになれば、生命体は活性化し、悪性の病気の多くの発生を止められるかもしれません。そんなドリーミィな家をみんなで作るプロジェクトを起こしてみることは、とても意義深いと思います。各々の専門家とインベスターが集まってひとつのモデルハウスをまったく内緒でつくりあげるのです。未来は、このようなレジスタンス的動きとその拠点としての、愛しの隠れ家から生まれるのです。

2021年8月5日木曜日

Lesson 63. 文化の元型を編み込む美学と技 

 

 人類の営みの歴史性を物の形に織り込む術を知ることによって光の恵みは天から注がれるのです。私たちは今、人類の歴史の中の第五文化期にいます。第一亜人類期は、古代インド文化期です。第二はスペシャルメディア文化期です。第三はバビロニア、アッシリア、カルデア、エジプト、セム文化期です。第四はギリシャラテン文化期です。そして私たちは今、第五文化期にいるのです。この第一から第五までの人類の文化のアーキタイプ(元型)を把握し、それを形の中に織り込んで作りこまれた物とそれを用いて造られた空間には、光の恵みが訪れるのです。歴史の形の編集美学と技術が光のシャワーを呼び多くの人々に求められ、憧れをもたれる時空間となり又、作品となるのです。それを氣具というのです。日本の場合、その元型は縄文に求められるべきものなのですが、その記録はあまりにも乏しいのです。弥生文化期以後の都の歴史をひもとき、今日までの日本文化を分析してみますと、もう一つの特徴を観ることができます。北山文化の金閣寺性、東山文化の銀閣寺性、安土桃山時代の豪壮さと質素さの共存性そして、元禄時代の独創性、この4つの流れの中に日本人の消費性向が内包されているのです。金閣寺は、まさに人類が求めてやまない「金」という物質の象徴化です。消費行為としてみると、これはまさしくメジャーブランド志向です。誰もが認めるメジャー性をまず、手に入れようとするのです。次に、そのことを反省するような好みを見せるのがユニークなところです。日本人の反省会好きな元型があるような気がします。銀という質素で目立たない素材に注目し、光ではなく影の美に価値を見いだすのです。消費でいうとマイナーブランドへの興味です。現在のY'Sやコムデギャルソンといったブランドのブームは、この金閣寺好みの消費サイクルの中で大ヒットしたのです。次はいよいよ日本人の骨格頂である、折衷の妙の時代です。一方では狩野派のゴージャスな絵画があり、もう一方には利休のわびさびがあるようにというように相反した2つの好みを折衷し、ひとつのスタイルにするのです。ここで人々は、初めて組み合わせのおもしろさと個性への入り口を知ります。この傾向が現代です。いよいよ最後は、日本人が独創性を威敢なく発揮するスーパーエイジに入っていきます。これが元禄時代です。日本人の農家の二男、三男を、地代無料での開墾を認めるという特典によってスタートした江戸という壁地が、元禄という文化に初めて文化の灯をともしはじめたのです。水運を熟知したこの環境循環都市は、みるみるうちに成長していきます。世界で初めて軍縮をし、鎖国した日本は、日本そのものを世界とみなし人、モノ、金、情報が休みなく循環する仕組みを造りあげつつあった時代、それが元禄です。たった一丁の鉄砲からわずか10年で、何十万丁もの精巧な鉄砲を創りだしてしまった、日本という国に欧米列強は少なからず恐怖を感じました。そのリーダーシップをとりしきった信長という野望と世界観を備えた人材を生かしておく訳にはいかなかったのでしょう。また、信長はグレゴリオ暦を取り入れ、日本の歳事を全面的に変えようとしていたということにも、米国の策略家は心おだやかにしておけなかったのでしょう。北山、東山、安土桃山、元禄この4つの文化の流れにはブランド志向、マイナー志向、コーディネート志向、オリジナリティ志向と日本人の個人の物の買い方の特徴が現れています。文化とは、個人の細胞の記憶に蓄積されます。その結果、人々は無意識にその文化のプロセスを巡りながら生きるのです。この4つの日本文化性を、物や空間の形に濃縮して生かすことからも、氣具は生み出されるのです。










2021年8月1日日曜日

お手入れノート8月号を発行いたしました。

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