2021年4月22日木曜日

Lesson 48.祈りの心の大切さ


 古代から人々は、天上の神と地上の神の両方を崇め、祈りを捧げてきました。アステカ王国の人々は、太陽を神として王国のランドスケープをデザインし、それを集約した形を紋章化しました。マヤの人々は太陽の影が蛇の形になるよう神殿のデザインをしています。カタマランヨット(双胴船)に乗って、ポリネシアの海を超スピードで移動していた古代達人は、星の動きと一体化することによって進路を決め、吉凶をも読み取ってきました。彼らにとって、天上の星のまたたきは神の囁きそのものでした。元来、人々は自分達の造りだすもののすべてを、宇宙の偉大な霊的構造の似姿にすることのみを考えて生きてきました。中世のゴシックの大聖堂はフリーメイソン(石工)が建造したものです。彼等は建築に神の生命を宿らせる術を知り尽くしていたのです。その細部は数千にも及んでいますが、大聖堂そのものよりはるかに包括的であるひとつの理念に従って建てられています。色とりどりのステンドグラスを通して、陽の光が内部空間に差し込むように神的な生命が、ひとつの完全な統一体の中に流れ込むことは不可欠でした。中世の説教者が説教壇で聴衆に向かい教会堂に差し込む光さながらに、神の光が聴衆の心に入り込むように語る時、その言葉によって生じた心の振動が、偉大な神的生命と共鳴したのです。このように、霊的な生活から生まれた数々の説教の生命は大聖堂の内部に生き続けたのです。同じように外的な生活全体が地球の神殿を、宇宙の霊的な構造全体の模像として、作り変えなければならないのです。




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