2021年8月19日木曜日

Lesson 65. 太陽と脳

 太陽は1日に約一度移動し、ひとつの星座に約30日~31日滞在し、一年で12星座を回ります。人それぞれに生年月日を星座で現す習慣は世界中にあります。それらが西洋占術として体系化された背景には古代人がいかに天の星をよく観察し、星の位置と天候、生体のコンディション、天変地異の活動などと関連づけてデータ化し、永々と子孫に伝承し、生活術として又、法則として構造化していった様子が伺えます。古代、エジプトの神殿はことごとく天体観測所としての機能を果たしていたようです。古代エジプトの都市、ルクソールの外れ、聖なるナイル川の東岸、北緯26度の場所にはカルナックのアメン・ラー神殿があります。その広大な中央ホールは、真東から26度南、真西から26度北の方向に1㎞ほどまっすぐに伸びる軸線となっています。この途方もない建築の傑作は、紀元前紀元前2000年頃に多くのファラオによって建てられました。1995年12月の冬至の頃、この軸線の西端に立ち、東を向いて何日か夜明けを見ていた学者がいます。日の出の位置が毎日じりじりと軸線に近づいてきたのです。冬至の3週間前には、太陽は地平線から約15度ほど上らないと12月21日には、軸線の先方の低空に太陽が見え、軸線は実際の日の出の地点に接近していたのです。

神殿の軸線の方角はわざと至点といって、冬至に日が昇る南東と夏至に日が沈む北西に合わされており、エジプト人達は何千年も前に夏至や冬至を知っていたのでしょう。おそらく、彼等は太陽の毎年の進路も熟知していたのでしょう。

古代ヘリオポリス  HERIOPOLIS は現在、カイロの東側、マッタリヤの郊外に埋もれています。ヘリオスが現在のヘリウムの語源です。これは太陽を現します。ヘリオポリスは太陽の神殿年です。エジプトのどの年よりも古いといわれるこの神殿都市は太陽エネルギーを利用し、生体内に原始転換をおこさせ、崇高な智が脳内に閃くことを意図していました。又、死者の再生をも構想していたのかもしれません。又、ヘリオポリスのPOLISという言葉が古代ギリシャのPOLIS 都市という言葉になり英語のPOLISH 又、POLICY という言葉になっています。

POLISは磨く POLISYは信念です。

ヘリオポリスこそ太陽のエネルギーによって人間の頭脳を磨き信念を生む装置だったのでしょう。21世紀の都市計画に、この崇高な哲学と科学を持ち込めないでしょうか。原子力ではなく、太陽エネルギーを用いた脳業都市を生み出す為に。



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