2020年7月23日木曜日

Lesson 17. サイモス理論 ~生命・細胞~ 前編

生命 細胞(前編)

体重60kgの人体は、約 60 兆個の細胞からできています。
1kg当たり1兆個の割合です。
生まれたばかりの赤ちゃんでも、3kgの場合3兆個の細胞をもっているのです。
髪の毛、爪、皮膚、眼球、どれも細胞の集合体でできています。
細胞は、その中心に核を持っています。

核は核膜でおおわれています。
の核の中に、遺伝子があります。
遺伝子の構造と原理は、すべての生物に共通しています。
地球上に棲息している、200万種以上の生物も同じ遺伝子構造を持っているのです。
微生物も植物も動物も、すべて同一の遺伝子構造で成り立っているのです。
すべての生命体が、同じ起源をもっていることの証しです。

グレゴリー・メンデルが「遺伝の法則」を打ち立て親の遺伝情報が子に伝わるということを立証しました。
それから突然変異があるということも併せて追認しました。
これに続いてワトソンとクリックが DNAの働きを解明して事情をはっきりさせました。

当時は、細胞の複製は、いっさい DNA が管理していると考えられていました。
遺伝子には核酸という物質があります。
ここでいう核酸というのは、デオキシリボ核酸、DNA とリボ核酸、RNAの二つのことです。

従来の考え方では、DNA は螺旋状の二本のテープになっていて、そのテープの上に4つの化学文字で表される情報が書かれていて、この情報が遺伝情報だといわれていました。
そこには、生命に関するすべての情報が入っていると考えられていたのです。
人間の細胞一個の核に含まれる遺伝子の基本情報量は30億の化学の文字で書かれており、私達はこの DNAに書き込まれた膨大な情報によって生きていると考えられていたのです。

その説がどう変わってきたかというと、まず核酸に、自己触媒機能がということが判ってきたことに代表されます。
これまでの主人公だった DNA に変わって、RNA こそプロデューサーの役割を果たしているのではないかとういう考え方が台頭してきているのです。
生命の進化史の中では、DNA より先に RNA ができていたのではないかということになってきたのです。
RNA は生命情報のエディターであり、ナビゲーターなのかもしれないのです。
脳に例えると、DNA は左脳です。
細胞を複写するための情報の貯蔵庫です。
RNA は右脳です。
生命の未来のメッセージを描く、創造工房の機能を果たしているのです。

まず、右脳がイメージを描き、左脳はそれの正しさを記憶をひもといて検証します。
そこで、左右脳は原子核内の陽子と中性子のように互いの役割りを交換しながらリズミカルに回転します。
そのリズムのカオスの中から、ジャッジするのが間脳です。

そうです、あの中間子なのです。

DNA とRNA を結ぶのは、私達が神と呼ぶ存在なのかもしれません。
RNA が生命の設計図を描き、それを形にしていくのが DNAであり、その二つを絶妙の関係で結ぶのが「神」の役割なのでしょう。

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